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執筆者の写真fidelishara

ワーキングホリデーについて思う事




 一時のワーキングホリデー熱に陰りが見えてきているようです。ワーキングホリデー(以下ではワーホリと言います。)がブームであった一昨年あたりのワーキングホリデーあっせん会社のうたい文句は、海外の文化を理解し、国際交流を深めようであるとか、働きながら語学を学ぼうなどでした。もちろん、ドル高円安の影響で、外貨で得られる収入は日本では考えられないほど高いものであったことは間違いありません。

 しかし、私は初めから否定的でした。ワーホリで行く人はとは実体は出稼ぎ労働者です。今でもそうですが、海外から日本にやって来て、いいように使われて、いらなくなったら使い捨てにされる外国人労働者と立場は同じです。もちろん、中にはちゃんとした資格やスキルをもったホワイトカラーに相当する人々もいますから、そういう人は別ですが、外国人労働者の大半は単純労働に従事する人たちです。彼らと、日本からワーホリで行く人たちはなんら違いがなく、受け入れ国のオーストラリア、カナダなどの国々の雇用者から見たら、必要な時だけ利用して、いらなくなったら切り捨てやすい単純労働者に他なりません。

 それで、何か技能が身につくかと言うと、農場での牧草の刈り取りや乾燥作業、レストランの接客などであり、ほとんど帰国後に役立つ技術にはなりません。

 たしかに、手取りは日本よりいいでしょう。しかし、受け入れ国での物価は高く、支出も多いでしょう。また、切り詰めて生活はできるでしょうが、それはたいへんな苦痛であり、病気にかかってしまえば、大変な高額な医療費の出費がのしかかります。

 そして、こんな綱渡りの生活では、当初ワーホリのうたい文句であった、海外の文化理解に励む余裕はないですし、語学の学習に時間と労力を割くことはできません。そして、乏しい語学力と、一時的な滞在者扱いされていることと相まって、現地の人と友達になって、心の通う交流することなどは、ほとんどできないように思います。仕事場での関係も、所詮は、雇用者ち被用者の関係です。

 私は、こういう形で海外に行くことは否定的です。

 若い人にが長期で海外に赴くふさわしいかたちは、留学です。しかも、しっかり、日本で語学力の程度を高めてから行く留学が一番よいと思います。ある程度、自分の専門分野をかためて、その分野について英語で話せてわかったもらえるだけの語学力を固めてから行くのが良いと思います。そうすれば、受け入れ国側からも、人として尊重されます。語学力もおぼつかない、専門分野もないというのでは、単純労働者扱いされて、対等に扱ってもらえませんし、それでは、現地で成長すること困難です。

 語学留学も初めての海外としてはいいでしょうが、2度目、3度目となる20歳を超えてからの留学は、すでに語学力を高めてからの専門職を深く学ぶ留学がふさわしいと思います。その意味では、高校や大学の早い段階でTOEFLやIELTSなどで高得点を取っておいて、専門を学ぶための留学の際には、語学力の証明にすることができれば、理想的だと思います。










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